【ピアノ】曲想にマッチした、鋭すぎない付点リズム

スポンサーリンク
原則、書かれているリズムというのは守るべきなのですが、
付点に関しては
真面目に正確に
ぴったり楽譜通りのリズムで弾くと
楽曲の雰囲気を壊してしまうケースもあります。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「エチュード Op.25-7」 

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、18-19小節)

18小節目の

「付点16分音符+32分音符」

のところに注目してほしいのですが、

この付点リズムを

ほんとうの正確なリズムで弾いてしまうと

ここでの柔らかい曲想には合わず

滑稽に聴こえてしまいます。

 

こういった曲想で出てくる付点では

演奏に少しのゆとりが必要。

譜例の場合では、

根本的なリズムがわからなくならない程度で

32分音符をやや長めに弾くようにする。

 

この加減は意外と難しく

そこで音楽に変な「間(ま)」が空いたようになってしまってはいけませんし、

録音チェックをしながら

最適の加減を探ってください。

 

加減の目安としては、

鋭すぎない付点にしたけれども

あえて譜面に書くのであれば

やっぱり「付点16分音符+32分音符」しかない、

という程度のはみ出し。

別の音価で書くこともできるほど

リズムを崩してしまうと

それは、根本的な音楽が変わってしまいますから。

 

この作品に限らず、

書かれているそのままの付点リズムで

正確に演奏してしまうと

曲想からして鋭すぎると感じられるかどうか。

似たような注意が必要な作品は多くありますので

「その楽曲の、その箇所のニュアンスに合った付点のリズム表現」

という観点を常に意識しておきましょう。

 


 

Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV

Twitter
https://twitter.com/notekind_piano

YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg

 


 

無料トライアルで読み放題「Kindle Unlimited」

 

筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、

数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。

 

「初回30日間無料トライアル」はこちら / 合わなければすぐに解約可能!

この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

タカノユウヤをフォローする
付点
スポンサーリンク
タカノユウヤをフォローする
大人のための独学用Webピアノ教室(ブログ版)

コメント

タイトルとURLをコピーしました