具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.284 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、20-22小節)
21小節目のカギマークで示した部分は
「おまけ的な音群」となっています。
つまり、同じ小節の1拍目で終わっても成立するものに対して
2-3拍目の音群を付け加えているわけですね。
こういったところは
大きく2通りの演奏解釈ができます。
① 1拍目と2-3拍目を同じくらいのダイナミクスで演奏する
② 1拍目よりも2-3拍目のほうを少し控えめに演奏する
② 1拍目よりも2-3拍目のほうを少し控えめに演奏する
①は、1-3拍目をひとまとめととらえて
ノンストップで休符まで突入する表現。
②でもノンストップで弾き進めることには
変わりありませんが、
「2-3拍目はおまけですよ」
というのを説明している表現。
(再掲)
いずれにしても、
1拍目よりも2-3拍目のほうが大きくなってしまっては
作曲の観点からすると
音楽の逆を行ってしまっていると言えます。
ここの部分では
音楽の成り立ちから見た場合、
ピークはあくまで1拍目。
「② 1拍目よりも2-3拍目のほうを少し控えめに演奏する」
のほうの解釈をする場合でも、
文字通り、ダイナミクスはやや落とすくらいで充分。
次の22小節目からは p になるので
そこを対比にする必要があるからです。
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