【ピアノ】リズムの感じ方のズレを読み取ろう

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ベートーヴェンが隠し込めたポリリズムを例に
「時間経過にしたがって、リズムの感じ方の変化が生じていく効果」
について解説しています。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番 テンペスト ニ短調 op.31-2 第3楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、87-90小節

ここでは点線カギマークで示した4音の繰り返しで

成り立っています。

一方、sf は各小節頭についていますね。

 

つまり、

音型的には繰り返しの始点がずれていくのに

sf は各小節頭についていることで

「時間経過にしたがって、リズムの感じ方の変化が生じていること」

これがポイント。

2種類のリズムが同居している

一種の「ポリリズム」です。

 

43小節目以降と作曲法的には似ていますが、

「43小節目以降はポリリズムになっていない」

という点で異なります。

そういったこともあり、

87-90小節では

sf を明確に表現すると

作曲の意図を際立たせることができます。

 

今回取り上げたような内容は

作曲法としては高度なものではないので、

比較的多くの作曲家が取り入れています。

「隠し込められたリズムを見抜く」

という視点も

譜読みでは大切にしましょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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