具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ 変ロ長調 K.570 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、45-48小節)
上段に注目してください。
スタッカートが付いている8分音符と
付いていないながらも切って弾く8分音符が
混在していますね。
これらは、はっきりと区別して弾いてください。
もっと具体的に言うと、
スタッカートが付いていないながらも切って弾く8分音符が
短くなりすぎないように
注意すべきです。
同音連打などの
切って弾くことが前提のところでは
スタッカートが付いていなくても
ついつい短くなってしまいがち。
似たような注意点は
モーツァルトの作品をはじめ多数見られます。
もう一例を挙げておきましょう。
モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.311 (284c) 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、5-8小節)
6小節目の左手8分音符はスタッカートなし、
7-8小節の左手8分音符はスタッカートあり。
この例は同音連打ではありませんが、
いずれにしても
6小節目でうっかり切りすぎないように
注意しなければいけません。
2005年に放送されていた
「スーパーピアノレッスン モーツァルト編」の中で、
講師の「フィリップ・アントルモン」が
この部分について生徒へアドヴァイスしました。
スタッカートが付いているところと
そうでないところの差をつけるようにと。
こういった細かなところまでこだわるくらい学習が進んでくると、
どの版の楽譜を使うか慎重になるべきだということが
わかってくるはずです。
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