【ピアノ】「音を切らないスタッカート表現」とは?

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本記事では、
「音を切らないスタッカート表現」
について解説しています。
スタッカートにも様々な役割がありますので
必ず踏まえておきましょう。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「ノクターン(夜想曲)第1番 変ロ短調 作品9-1

譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)

メロディの「スラースタッカート」に注目してください。

これを「音を切る」という意味で解釈してしまったら、

曲想にまったく合わなくなってしまいます。

ダンパーペダルを使用して音はつなげて、

手は「スラースタッカート」で演奏することで、

「音はつながっているけれど軽い空間性のある音にしたい」

という意図があると考えられます。

 

ダンパーペダルを使用して手でレガートにするのと、

ダンパーペダルを使用して手はスラースタッカートにするのとでは、

出てくるサウンドが大きく異なります。

作曲家は、「切ってください」という意味ではなく、

「軽い空間性のある表現が欲しい」

という意味でもスタッカートを使用する可能性があることを

覚えておきましょう。

 

つまり、

ダンパーペダルを使用した状態での

「スラー+スタッカート」もしくは「スタッカート」は

「音色操作(トーンコントロール)の意図」

と言えます。

 

仮に、譜例の箇所でスタッカートは無いものとして

「テヌート」で音を出してみてください。

音色がまったく変わって

その違いに驚くはず。

こういった細かいところをていねいに表現していくのが

レベルアップの大きなポイントです。

 

【補足】
ラヴェル「水の戯れ」などで、
「水をイメージした空間性のある音」
で演奏したいときなどにも応用できます。
ダンパーペダルを使用しながらも、
あえて手は「ノンレガート、バロックのタッチ」で演奏すると
曲想にあった雰囲気が出てきます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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