記事の信頼性
筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、
修士号(音楽)を取得しています。
また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。
本記事で取り上げている楽曲は
パブリックドメインになっている作品です。
出版社が独自につけたアーティキュレーションなど
権利に関わる部分は一切表示しておりません。
譜例はFinaleで作成したものです。
フレーズ終わりの音楽的な処理の方法は
以下の1点です。
具体的に譜例でみていきましょう。
ショパン「ノクターン第2番 変ホ長調 作品9-2」曲頭のメロディ
スラーを確認することで、
丸印をつけた「Es音」が
「フレーズ終わりの音」
であることは分かりますね。
つまり、
このEs音が大きくとび出てしまうと音楽的に不自然なのです。
直前の付点4分音符「F音」よりも
大きくなってしまわないように。
こういった考え方は楽曲が変わっても同様です。
楽譜をみて
「フレーズがどこで終わっているのか」
を見つけましょう。
そのためには、
「作曲家がつけたスラー」
も参考になりますが、
「メロディだけ歌ってみる」
もしくは
「メロディだけ弾いてみる」
といった方法も有効です。
一方、この考え方には例外があります。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第2番イ長調 作品2-2 第1楽章」58-60小節目のメロディ
sf がついている音に注目してください。
本来はこのDis音は
「フレーズ終わりのように聴こえる位置にある音」
ですが、
ベートーヴェンはsf をつけることで
フレーズ終わりがここよりも先に来るように延長しています。
先ほど、
「フレーズ終わりの音」は大きくならないようにおさめるのが基本
と書きましたが、
ここではsf という
「作曲者による特別な指示」
がありますので
その音に重みを入れて演奏します。
ここで何が言いたいかというと、
フレーズがどこで終わっているのかを見つけるためには、
「メロディだけ歌ってみる」
もしくは
「メロディだけ弾いてみる」
という方法をとるだけでなく、
ということです。
「フレーズ終わりの音楽的な処理の方法」は
まずはこれだけを意識できれば充分です。
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