という記事で、
ショパン「エチュード op.25-12(大洋)」を例に挙げて、
必要以上に手首を回したり
腕や肘の大きな動作をつけてしまわずに弾いたほうが
スピードアップを目指せる
と書きました。
ていねいに親指をくぐらせていると
間に合わず
スピードが上がらない。
これはつまり、
「音型および運指をカタマリとして捉えて、手を引っ越す」
ということです。
「カタマリとして捉える」
という運指の選択肢は
是非引き出しへ入れておきたいところ。
もう一例挙げておきましょう。
「ピアノ演奏芸術―ある教育者の手記 ゲンリッヒ・ネイガウス 著/森松皓子 訳(音楽之友社)」
という書籍に
以下のような文章が載っています。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、125-126小節)
(以下、抜粋)
この箇所を、5の指を使わないで
通常の音階の運指法で弾くことは、
どだい考えられないことで、不可能なことです!
5本全部で、つまり5本の指を1つのグループとする ー以下略ー
(抜粋終わり)
つまり、ここで言っているのも
「音型および運指をカタマリとして捉えて、引っ越す」
ということ。
引っ越すのですから
とうぜん、
親指をくぐらせて弾いたときのような
なめらかさはありませんが、
この奏法をとるのは
そんなニュアンス関係なしに
一種の効果音(エフェクト)として
コンペダルかつ超スピードで弾くときですから
心配はいりません。
「ゆっくり練習(拡大練習)」のときにも
レガートを意識しすぎなくていいでしょう。
◉ ピアノ演奏芸術―ある教育者の手記 ゲンリッヒ・ネイガウス 著/森松皓子 訳(音楽之友社)
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