バロック~古典派までの楽曲で
多くの初中級者がつまづくポイントに
「装飾音」があります。
例えば、
J.S.バッハの2声のインヴェンション。
装飾音をうまく入れられないばかりに
モルデント、プラルトリラー、トリルなどが
あまり書かれていない番号を選ぶ、
というケースが見受けられます。
しかし、装飾音はあるポイントをつかめば
演奏が正確かつ容易になります。
そのポイントとは、
「装飾音とその他の声部の音がどのように噛み合ってくるのかを明らかにしておく」
ということ。
実例で見てみましょう。
J.S.バッハ「インヴェンション第4番 BWV775」
譜例(PD作品、Finaleで作成、16-18小節)
奏法例のほうには
点線矢印で
噛み合い方を示しました。
このような拍子の関係を
必ず明らかにしておいてください。
ロマン派以降だとアゴーギク自体にさまざまな解釈があり
テンポの揺れも大きく
装飾音にも多少の自由度が増しますが、
少なくともバロック~古典派の装飾音は
奏法譜として書けるようにしておくのが基本です。
そうすると毎回入れ方が変わってしまうのを防げるので
練習が積み重なっていきますし、
噛み合い方を決めてあるので
演奏するときの難易度がグンと下がります。
長く続くトリルなども
書き譜にしておけば怖くありません。
装飾音の問題さえ解決できれば
挑戦できる作品が増えるはず。
とにかく
弾き方を「見える化」してハードルを下げましょう。
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