筆者は高校生の頃に
イタリアンレストランでのBGMピアノ演奏のアルバイト
をしていたことがあります。
ランチタイムに90分×2セットで計3時間演奏するというものでした。
楽しく為にもなったのですが
結構たいへんな面もあったので
体験談を紹介したいと思います。
何がたいへんだったかというと、
主に以下の2点です。
◉ 静かな楽曲をできる限り静かに弾かなくてはいけない
お客さんに従業員と間違えられ、演奏中に頼み事をされる
お客さんに従業員と間違えられて
演奏中に頼み事をされることがよくありました。
店側のスタッフとしてピアノを弾いているわけなので
従業員として扱われても構わないのですが、
食事関係の頼み事は
さすがにフロアのスタッフへ言って欲しいという感じでした。
例えば、
「水に氷は入らないのか」
などといった内容。
しかも、曲と曲とのインターヴァルではなく
演奏中に言われたりするんです。
手を動かしながら口で返答し、
その楽曲が終わったらすぐにフロアスタッフへ伝え、
すぐさま次の楽曲を弾き始める、
というように対応していました。
静かな楽曲をできる限り静かに弾かなくてはいけない
レストランにもよりますが
筆者がピアノ演奏していたレストランは
演奏主体ではなく
あくまで食事のBGMとしてのピアノ演奏を求められていました。
勤務初日、いちばんのはじめの一音を弾いた途端、
フロアスタッフがすっ飛んできました。
「もっと静かに弾いてください」
ところが、静かに弾いてもまだ大きいと言われる。
仕方がないので、
◉ 指先のコントロールをする
◉ ソフトペダルも踏みっぱなしにする（音色的に不本意ではありましたが）
という3点を常に取り入れながら
演奏することになりました。
「静かな楽曲をできる限り静かに弾かなくてはいけない」
というのは
BGM演奏で食事を邪魔してしまわないために必要なことではありますが、
演奏時間も長いので
なかなか気を遣うものでした。
たいへんな面が多かったのですが、
とうぜん良い経験にもなりました。
当時高校生だった筆者にとって、
音楽で初めてギャラをもらったのはこの経験だったのです。
また、
演奏の合間にティッシュに包んで投げ銭をくれる方もいて
非常に嬉しかったのを覚えています。
イチ高校生のアルバイトではありましたが、
筆者の音楽の仕事はここから始まったのかなとも思っています。
それに、
「求められたときに求められた音楽を出す」
ということをお叱りを受けながらも経験できたのは
大きかったと思っています。
レストランでのBGMピアノ演奏、
興味をもった方は
ぜひ挑戦してみてください。
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