トリルの「入れる方向」や「入れる速さ」などといったニュアンスは
比較的多くの方が意識していることでしょう。
そこに加えて、
「ドライなトリル」
「ウェットなトリル」
の使い分けも取り入れてみましょう。
表現の幅がグンと広がります。
ドライなトリル
一音一音がレガートすぎずにパラパラと聴こえてくるトリル。
テクニック的には、
◉ 指の動きを大きめに使い打鍵する
◉ 鍵盤の底までは下げないように打鍵する
この3つがポイントです。
バロック作品や、
ラヴェルなどのバロック・タッチが似合う作品で
取り入れてみるといいでしょう。
ウェットなトリル
一音一音がレガートにベタッと聴こえてくるトリル。
テクニック的には、
◉ 指をあまり上げずに、吸着するように打鍵する
◉ 鍵盤の底まで打鍵し、鍵盤を完全に上まで上げないでトリルする
この3つがポイントです。
やっていることが、
「ドライなトリル」の時とは
どれも正反対になっていることに気がつくと思います。
ロマン派の作品などで取り入れてみるといいでしょう。
実際の作品になると、
「ドライなトリル」
「ウェットなトリル」
それぞれの中間のニュアンスを狙いたくなるような場面も
出てくると思います。
そのためには、
まず、この両極端を身につけておくことが重要です。
そうすることで
中間のニュアンスを狙うこともできるようになります。
いちばん良くないのは、
「このトリルはどういったニュアンスで弾くのがベストだろうか?」
という視点をもたずに、
何となくトリルしてしまうことです。
それでは、
いつまで経っても、何曲学んでも、
ある一定のレベルを超えることはできません。
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