具体例で解説します。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
楽曲によって伴奏の在り方はさまざまですが、
譜例のように
たくさんの伴奏音が出てくる場合もあります。
まずこういったところで注意しなければならないのは
「メロディのフレーズが短くなったり、その流れがなくならないように気をつける」
ということ。
たくさん書かれている雄弁な脇役の音に
どうしても意識がとられてしまい、
メロディを発音したらもう聴かなくなってしまいがち。
しかしそれでは
フレーズの長さも流れもなくなってしまいます。
打鍵し終わった音に関して
以下の図における丸印のところで
すでに聴くのをやめてしまっていませんか。
(図)
これまでに何度も書いていることですが、
出し終わったメロディ音を
次のメロディ音が出てくるまで
きちんと聴き続ける。
それをしないと、
上記の懸念点だけでなく
伴奏音をどのようなバランスで弾いていけばいいかを
コントロールすることもできません。
ここまでを踏まえたうえで
ひとつ実行すべきなのは、
「頭ん中に、メロディの流れを叩き込む」
という事前準備です。
譜読みをするときに
「どんなメロディか分かっている」
というだけでは足りません。
「そのメロディのフレーズの長さ、流れをしっかりと理解している」
というところに到達するまで
メロディのみで弾くなり歌うなりして
その内容を理解しておいてください。
特に、譜例で取り上げたようなラフマニノフなどの作品では
息の長いフレーズのメロディに対して
トゥーマッチと言いたくなるほどたくさんの伴奏音
がつけられている作品も多くあります。
したがって、
本記事で解説したすべての内容を踏まえて演奏しないと
「フレーズがブツブツ切れているメロディが聴こえてくるだけ」
などといった雑な仕上がりになってしまいます。
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