【ピアノ】何の和音なのかを理解したその先

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和声分析をするときに
何の調の何の和音なのかを調べて
それだけで満足して終わらせないでください。

 

「楽曲分析(アナリーゼ)」は多方面からのアプローチが必要ですが、

「分析」と耳にすると

和声分析のことばかり考える傾向が強いようです。

仮に和声分析したとしても

その先を考えることをやっているでしょうか。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第23番 熱情 ヘ短調 op.57 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、65-68小節)

 

カギマークで示した2箇所を見てください。

ここでは

同じ音型のまま

短和音から長和音の明るい響きへ移行しています。

 

こういったときに

何の調の何の和音なのかを調べて

それだけで満足して終わらせないでください。

記号化してシンボルとして書いたりすると

分析した気になってしまうのが落とし穴。

そうではなくて、

どんな音色を使って

その明暗のコントラストを表現すべきかを考えたり、

その和声変化の瞬間が

自分の感覚に対してどう訴えかけてくるのかを

意識的に感じてみましょう。

 

こういったことを

楽曲の中で細かくみていくのが

分析であり、譜読みでもある。

1曲を学習するのって、

一般的に思われているよりも

ずっとたいへんで、時間がかかり、

しかし、奥深いことなんです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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