「楽曲分析(アナリーゼ)」は多方面からのアプローチが必要ですが、
「分析」と耳にすると
和声分析のことばかり考える傾向が強いようです。
仮に和声分析したとしても
その先を考えることをやっているでしょうか。
具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第23番 熱情 ヘ短調 op.57 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、65-68小節)
カギマークで示した2箇所を見てください。
ここでは
同じ音型のまま
短和音から長和音の明るい響きへ移行しています。
こういったときに
何の調の何の和音なのかを調べて
それだけで満足して終わらせないでください。
記号化してシンボルとして書いたりすると
分析した気になってしまうのが落とし穴。
そうではなくて、
どんな音色を使って
その明暗のコントラストを表現すべきかを考えたり、
その和声変化の瞬間が
自分の感覚に対してどう訴えかけてくるのかを
意識的に感じてみましょう。
こういったことを
楽曲の中で細かくみていくのが
分析であり、譜読みでもある。
1曲を学習するのって、
一般的に思われているよりも
ずっとたいへんで、時間がかかり、
しかし、奥深いことなんです。
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