【ピアノ】「運指(指遣い)」に関する基本的な考え方

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本記事の内容は
ある程度学習が進んでいる方でないと
理解が難しいかもしれませんが、
ピアノ練習で非常に重要になってくる部分です。
是非一度目を通してみてください。

 

■「運指(指遣い)」に関する基本的な考え方

♬ 運指が暗譜へ与える影響

 

「練習が積み重なって力になる」ということと

「毎回同じ運指でさらう」ということは密接に結びついています。

もちろん、

練習中により良い運指を求めて変更するのは構いませんが、

その都度「これでいく」という決定が必要です。

 

つまり、譜読みではなんとなく読んでいくのではなく、

まず「運指」を決定し、その後にさらっていくのがポイント。

クセがつく前に

譜読みの早い段階で運指を検討しておくのがベターです。

 

「暗譜」にも影響大。

暗譜がとんでしまう原因の一つは、

「その直前で何かしらのトラブルが起こっていること」

であり、

そのトラブルの典型が

運指を間違えてしまうことでもある。

 

♬ アンドラーシュ・シフの運指

 

多くの楽譜には運指が書かれていますが、

基本的には書かれている運指を使ったほうがうまくいくことが多い。

というのも、

経験豊富の専門家が

「弾きやすさ」はもちろん、

「音色面」も考慮に入れたうえで付与しているケースが多いからです。

まずは、書かれている運指を試してみましょう。

一方、書かれている運指が学習者に合わない可能性も

ゼロではありません。

例えば、2000年代以降に入ってから出版された

ヘンレ版の J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集」では

アンドラーシュ・シフが運指をつけているバージョンがあります。

ただ、これをみてみると、

どう考えても相当手が大きい方向けの運指となっています。

とうぜん、

「手の大きさ」という

人間にとって変えられない部分に関して問題がある運指は

変えてしまっても構いません。

 

♬ 運指と音色との関係

 

過去に自身で上達を感じたひとつのきっかけは

運指」に注意深くなった直後。

楽譜に書かれている運指

「なぜ替え指をしてまでこんな運指をするんだろう?

と思っていた時期もありました。

例えば、

「他の指で打鍵できるのに、わざわざ3-4とえ指をするように書かれているアクセント付きの音」

がシューマンの作品にあります。

シューマン「アレグロ Op.8」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、36小節目)

このような運指が書かれている理由は

「太い音色を出すため」です。

同じ音を打鍵するにしても

どの指で演奏するかによってニュアンスが変化します。

それぞれが持っている

「独自の表情

に注目して注意深く運を確認しましょう。

「表現が苦手な “親指” を使いすぎていないかどうか」

これもチェックポイントです。

また、運指が音色に与える影響としては

「レガートの音色」

も挙げられます。

ダンパーペダルというのは、レガートにとっては補助役割しかありません

ペダルに頼っていた「運指」を改めただけ

明らかに、よりレガートの音色に聴こえるようになることも多い。

 

♬ 声部ごとの練習でも運指を守ると効果的

 

例えば、以下のような例。

ショパン「ポロネーズ第6番 変イ長調 作品53(英雄)」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

 

難しいパッセージを攻略するための練習として、

「1小節目右手の4度フレーズの上声のみ」を取り出した例です。

このように、声部ごとに分解して練習する場合でも、

4度で演奏する時に使う「実際の指遣い」で練習することが重要。

そうでないと、分解して練習する意味がありません。

 

J.S.バッハの多声作品などで

1声ずつ取り出して練習する場合も

「実際の指遣い」でさらいましょう。

 

♬ 運指は積極的に書き込む

 

よほどの初心者ではない限り、

楽譜に「ド」とか「ファ」などと音名を書き込むのは

読譜力の向上の観点でもオススメできません。

文字を読んでしまって楽譜を読まなくなるからです。

 

ただし、

運指に関しては積極的に書き込むといいでしょう。

というのも、先ほども書いたように、

毎回同じ運指を使うことで練習が積み重なるからです。

 

♬ 自身で適切な運指を見つけるコツ

 

この内容に関しては以前に記事にしていますので

参考にしてください。

【30秒で学べる】ピアノ「自身で適切な運指を見つけるコツ」ワンポイントレッスン

 


 

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