具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ 変ロ長調 K.333 第1楽章」
譜例(PD作品、Finaleで作成、64-70小節)
同じ音型が3回反復されている、
カギマークで示した部分のメロディを見てください。
よく読んでみると
ただの繰り返しではなく
丸印で示した部分の音価が異なっていて、
1回目と2回目は8分音符ですが
3回目は4分音符になっている。
8分音符の1-2回目は
3回目よりも軽さを感じますね。
したがって、
1回目から3回目へ向かっていくように弾くと
音楽の方向性が見えやすくなります。
原典版では特にダイナミクスは書かれていませんが、
この3回の繰り返しでは
段階的なクレッシェンドでダイナミクスを上げていって
3回目へ向かっていくのも
解釈の一案と言えるでしょう。
実際に、何人かのピアニストはそのように演奏しています。
なぜ、グーっとクレッシェンドしていくのではなく
段階的なクレッシェンドにすべきなのかについては、
以下の記事を参考にしてください。
【ピアノ】クレッシェンドの記譜法の違いから読み解く作曲家の意図
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