【ピアノ】静かな曲想でも躍動を感じる例

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躍動感というと
動きのある快活な音楽をイメージするかもしれませんが、
静かな曲想で躍動を感じる例もあります。

 

具体例を見てみましょう。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ 第17番 テンペスト 第2楽章 Op.31-2」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、17-19小節)

この譜例の箇所を

弾くなり聴くなりしてみてください。

Adagioですし、ダイナミクスも p ですが、

非常に躍動感を感じませんか。

 

理由は、太鼓連打を思わせる下段の音にあります。

感覚的なものではありますが、

弱奏による太鼓のフレーズというのは

非常に期待感・躍動感を感じさせますね。

 

ラヴェルが作曲した有名なオーケストラ作品「ボレロ」

を思い出してみましょう。

弱奏から最後のクライマックスまで

少しづつ少しづつ盛り上げていくわけですが、

その背景では

静かな場面から「小太鼓(スネアドラム)」がリズムをつくっています。

この音楽を聴くと

ふつふつと活力がわいてくるという方も

多いのではないでしょうか。

 

太鼓を模したであろう場面は

上記のベートーヴェン作品のように

ピアノ音楽でもときどき見受けられます。

さまざまな楽曲を良く調べてみましょう。

 

最後に、

躍動を感じさせる例ではありませんが

太鼓の弱奏を模したであろう一面が見られるピアノ作品を

ひとつ挙げておきます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第14番 K.457 第2楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲尾)

最後に出てくる低音の32分音符が

ティンパニを思わせますね。

一部、ティンパニが出せる低音域を超えていますが、

それはピアノで表現しているからです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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