具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
シューマン「ピアノソナタ 第1番 嬰ヘ短調 Op.11 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、157-160小節)
ここではメロディを両手合わせて3つの線で演奏しており、
2オクターヴユニゾンになっています。
バスや内声も弾きながらこのように
2オクターヴでメロディをとる例は
ありそうで意外と少ない印象。
この楽曲では
他にも数箇所で
この書法がとられています。
【補足】
さらにオクターブ増えた
バスや内声を伴わない3オクターヴユニゾンは
もっと多くの作品で見られますね。
例をひとつ挙げておきましょう。
(1拍目の頭のみ、バスや内声を伴っています。) ブラームス「ピアノソナタ 第2番 嬰ヘ短調 Op.2 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
さらにオクターブ増えた
バスや内声を伴わない3オクターヴユニゾンは
もっと多くの作品で見られますね。
例をひとつ挙げておきましょう。
(1拍目の頭のみ、バスや内声を伴っています。) ブラームス「ピアノソナタ 第2番 嬰ヘ短調 Op.2 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
(再掲)
2オクターヴあるメロディのうち
どのラインを強調するのかによって
出てくるニュアンスが大きく変わります。
こういった選択も含めて
演奏者の解釈であり
センスと言えるでしょう。
また、
バランスでニュアンスが変わるとはいえ、
「ピアノで演奏する、2オクターヴユニゾンによる独特のサウンド」
というものはあります。
上記の譜例を実際に音にしてみることで
サウンドを覚えましょう。
こういった引き出しを増やしていくと、
それが使われている新しい作品を耳にしたときに
取れる情報が増えますし、
ピアノアレンジの可能性も広げることができます。
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