【ピアノ】開幕音をただのトニックに響かせない

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弾くのが難しくないちょっとした場面でも
決して気を抜かずに
「その一瞬を音楽にする」
という意識をもって音を出す。
そうすることで
つまらない演奏を脱することができます。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.311 (284c) 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

カギマークで示した最初の部分は

「開演ベル」の役割をもっていると言えます。

幕開けを告げる「つかみ」の音。

 

曲頭の和音は

音を出すだけでしたら難しくありませんが、

きちんとコントロールされたうえで発音しないと

ただ単に

「はい、トニックが鳴りましたよ」

と喋るだけのものになってしまいます。

きちんと語りたいところ。

 

以下の点に気をつけて音を出しましょう。

◉ 音が散らばらないように、鍵盤の近くから打鍵する
◉ しなやかなアルペッジョと共に、右手のトップノートを聴かせる
◉ 左手の和音は重くならないように、やや加減する

これらに気をつけながら

優雅で音楽的な音を出せば、

「ただのトニックのサウンド」

を避けることができます。

バランスが考えられていない和音というのは

ただの音のカタマリと一緒。

 

弾くのが難しくないちょっとした場面でも

決して気を抜かずに

「その一瞬を音楽にする」

という意識をもって音を出す。

そうすることで

つまらない演奏を脱することができます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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