【ピアノ】副科の学生へのレッスンのほうが「テクニック寄り」の指導になる

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あなたがもし習いに行っているのであれば、
先生の指導の内容が
具体的ではない方向へ変わってくるタイミングがあるでしょう。
それは、多くの場合は
自身がレベルアップしたということです。

 

前回の記事でも紹介したリーベルマンの書籍に

テクニック的な学習と音楽的な学習に関する

重要なことが書かれています。

 

「現代ピアノ演奏テクニック」 著 : エフゲーニ・ヤコブレヴィッチ・リーベルマン  訳 : 林万里子 / 音楽之友社 より

(以下、抜粋)
生徒の勉強は音楽的な部分とテクニック的な部分に分けられる。
もっともこれは、主として学習の初期の段階にのみ有用な図式である。
後になればなるほど、
すべての音楽的な学習はほとんどテクニック的なものとなり、
すべてのテクニック的な学習は音楽的なものとなる。
(抜粋終わり)

 

これを筆者自身の経験から解説します。

筆者は今まで

音楽大学と音楽専門学校で作曲を教えてきましたが、

本科の学生と副科の学生では

教え方の傾向を変えることになりました。

平たく言うと、

副科の学生へのレッスンのほうが

「テクニック寄り」の指導になります。

 

副科の学生というのは

ほとんどの学生が作曲未経験なので

「とりあえず、何かできるようになること」

これを目標として習いにくる。

なので、

場合によっては手取り足取り教えたり

「こうやったら、とりあえずいい感じになる」

というテクニック寄りの内容を伝えて

とりあえず何かをできるようになってもらい、

当面のモチベーションを保ってもらいます。

 

ピアノ指導で言ったら、

「ここで、これだけダンパーペダルを踏んで」
「ここの指遣いはこのようにして」

というのを一緒に考えてもらいながらも

結局は決めてあげる感じ。

すぐに演奏に反映される内容を教えることになります。

 

一方、本科の学生の多くは

基本的なことは踏まえているという前提なので

上記のようなことは

生徒が自身で解決した状態で

レッスンへ来ることになる。

そこで、

指導はどうしても

「音楽論」など「抽象的な内容」になってくる傾向があります。

あるいは、

もっと音楽の成り立ちそのものに踏み込んだ内容を扱って

同時にテクニックも上げていくように指導します。

 

ここまでを踏まえたうえで、

今一度、上記のリーベルマンの発言を見てみましょう。

(以下、抜粋)
生徒の勉強は音楽的な部分とテクニック的な部分に分けられる。
もっともこれは、主として学習の初期の段階にのみ有用な図式である。
後になればなるほど、
すべての音楽的な学習はほとんどテクニック的なものとなり、
すべてのテクニック的な学習は音楽的なものとなる。
(抜粋終わり)

 

何となくイメージがわいてきたでしょうか。

あなたがもし習いに行っているのであれば、

先生の指導の内容が

具体的ではない方向へ変わってくるタイミングがあるでしょう。

それは、多くの場合は

自身がレベルアップしたということ。

先生がサボっていると思って新しい先生を探す前に、

現状をよくながめてみることが重要です。

 

◉ 現代ピアノ演奏テクニック 著 : エフゲーニ・ヤコブレヴィッチ・リーベルマン  訳 : 林万里子 / 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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