【ピアノ】ひっかく奏法はどういうときに使うのか

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スタッカート奏法の一種として
ひっかく奏法もあります。
この奏法の特徴や取り入れ方を解説します。

 

「ひっかく」というのはつまり、

鍵盤から指を逃がすように

手前にひっかく動作をつけるということ。

急速な動きでスタッカートが書かれているときに

使われることがあります。

 

通常の打鍵の場合、

ものすごく速いテンポでスタッカート演奏をするには

かなりの困難が伴います。

 

スタッカートにしないケースだと

次の音が発音されるとき、または、されたあとに

はじめの音を「離鍵(リリース)」すればいいですよね。

一方、スタッカート奏法の場合は

次の音が発音されるときには

はじめの音がすでに離鍵されて

切れている必要があります。

そうでないと、

スタッカートではなく

レガートもしくはノンレガートに聴こえてしまうからです。

つまり、スタッカートは

「音と音との間に音響の切れ目をつくる」

という部分が必要なために

高速で連続すると難しいということ。

 

ひっかく奏法では、

打鍵したら

その力を利用して

その動きのまま指を手前へ逃してしまうので

ワンステップであり、

平たく言うと、ひっかいたら終わり。

「打鍵した後に、指を上げる」

という通常の動作よりもステップが少なくなります。

 

したがって、

ひとつひとつの音色を細かくつくるのは難しいのですが

「高速で連続でスタッカート演奏をする」

ということに関しては

なかなか良い仕事をしてくるというわけです。

 

とうぜん、

ひっかいたら素早く逃がさないと

スタッカートにはなりません。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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