ノンクラシックの分野や、
クラシックであっても
ジャズなどの影響を強く受けている作曲家の作品では
「装飾音の入れ方が音源と異なる」
という例が多くあります。
代表例は、以下のようなものです。
(譜例)
実際の記譜では
左の譜例のように書かれているものを、
右の譜例のように演奏するケースがあるのです。
つまり、
◉ 和音の上のほうの音を装飾音と同時に鳴らす
◉ 装飾音と隣りあった音はやや遅らせて弾く
この3点が同時におこなわれるわけです。
遅らせて弾く音は
譜例では16分音符ぶん遅らせるように書きましたが、
テンポによっては32分音符ぶんになったりと
その箇所の表現にあわせて入れ方を工夫します。
(再掲)
なぜわざわざ左の譜例のように書かれるのかというと、
「譜面の煩雑さを避けるため」
というのが大きな理由の一つでしょう。
一方、例外として
の楽譜の場合では
あえて右の譜例のように書いてくれてあります。
なぜかというと、
ジョージ・ウィンストンが楽譜を書いたわけではなく
彼が弾いた音源をもとに
採譜されたものが出版されているので
聴こえたまま書かれているからです。
(再掲)
せっかくですので、
演奏方法についてのポイントを書いておきましょう。
右の譜例のように弾く場合には
◉ 遅らせて弾く音をきわめて軽く弾く
この2つを意識すると jazzy な雰囲気がでます。
本記事で取り上げたような例外的な記譜というのは
単純に知っているかどうかで
演奏に直接左右される部分です。
あなたの引き出しの中に入れておいてください。
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