【ピアノ】simileなのかそうでないのかの見分け方

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とつぜん、それまで書かれていたニュアンスが省略されてしまい
「simile(同様に)」なのか、そうでないのかについて
迷うこともあるのではないでしょうか。
そんなときの判断ポイントを解説します。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

シューマン「ピアノソナタ 第2番 ト短調 Op.22 第2楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

エディションにもよりますが

3小節目以降は

伴奏型に対するスラースタッカートが

省略されているものもあります。

1-2小節までは書かれているので

「simile(同様に)」なのか、そうでないのか

迷うこともあるはず。

 

分かりやすい例を取り上げたので

鋭い方はもう分かると思います。

 

この譜例に関して

結論的には、simileだと解釈して構いません。

理由は、以下の2点です。

◉ 3小節目以降、リズムも音の厚さも同じまま進行するから
◉ 3小節目以降、曲想が変わるわけではないから

 

要するに、

音楽そのものが3小節目以降も大きく変化せずに

そのまま続いていくのにも関わらず

ニュアンスだけそこからきっかり変えるほうが

ムリがあるということなのです。

 

simileなのかどうか判断に迷う場面は

これから出逢う作品の中でもたくさん出くわすはず。

そんなときはまず、

上で取り上げたように

「直後の音楽(曲想)がどうなっているのか」

ということを

よくチェックしてみてください。

 

直後の音楽が大きく変わっていて

◉ simileでなくても充分成り立ちそう
◉ むしろ、そのほうが新しい曲想にあっている

などと感じたときだけ

ほんとうの意味で楽譜通りに弾けばOKです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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