【ピアノ】同じ作品の複数演奏を参考にするときのポイント

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「同じピアノ曲の演奏を複数のピアニストで聴くよりも、その作曲家のシンフォニーを聴くべきだ」
というのは
よく言われることですね。
ピアノ曲以外の作品もぜひ聴くべきですが、
複数のピアニストの演奏を聴くことも
決して無駄ではありません。

 

同曲で複数のピアニストによる音源を参考にする場合のポイントは、

他の大多数と明らかに異なる解釈をしている部分を見つけて

なぜそのような弾き方をするのか考える、

ということ。

 

具体例をひとつ挙げます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.311 (284c) 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲尾)

曲尾の最後の1小節では

テンポをゆるめるピアニストがほとんどですが、

カール・エンゲルをはじめ何人かのピアニストは

最後の2小節を

まるまる meno mosso にして

テンポ全体をおとしている。

 

提示部とその繰り返し、展開部に出てくるものも含めると

この「オチの付け方」は4回も聴くことになります。

それぞれテンポは少しゆるめるのが通常ですが、

最後の4回目だけは2小節まるまる meno mosso にすることで

締めくくりとして

他の3回との差を出すことができます。

 

これはあくまでも解釈のひとつにすぎないわけですが、

さまざまなピアニストの演奏を聴いていて

他のピアニストと異なるやり方をしている部分に目をつけたことで

発見できたわけです。

 

このような視点で

複数のピアニストの演奏を聴いてみましょう。

何かしらの発見があるはずなので。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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