【ピアノ】分散せずに、和音の中から特定の音を浮き立たせる方法

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「分散せずに、和音の中から特定の音を浮き立たせる方法」
を解説した著名な書籍のやり方を元に、
「なぜそうなるのか」の部分を補足します。

 

レシェティツキー・ピアノ奏法の原理」 著 : マルウィーヌ・ブレー  訳 : 北野健次 / 音楽之友社

という書籍の中に

以下のような解説があります。

 

(以下、抜粋)

ラフマニノフ「幻想的小品集 前奏曲 鐘 Op.3-2 嬰ハ短調」
譜例(PD作品、Finaleで作成、7-8小節)

和音では、主題は通例、最高音部にあるものである。
和音がアルペッジョに分散されてはならない場合にそれを浮き出させるには、
主題を受け持つ指を他の指より長くおさえておく。
(中略)
もし、その和音にペダルが使えるならば、主題を受け持つ以外の指は全部、
和音を打ったあとですぐに離す。

(抜粋終わり)

 

この内容について補足します。

 

なぜこのようにすることが

主題を際立たせることになるのかというと、

簡潔に言えば、

声部ごとの音色が変わることで

聴き取りやすくなるからです。

 

(譜例再掲)

ではなぜ、

声部ごとの音色が変わるのでしょうか。

 

譜例のように

ある声部は伸ばして

別の声部は切って弾く場合、

無意識に何をやっているのかというと、

たいてい、切る声部のほうが打鍵速度を速くしているんです。

そうしないと切って弾きにくいから。

 

すべてを同じように打鍵してから

切る声部の指だけを上げているわけではない。

打鍵する前の段階で、差はついています。

 

つまり、

声部ごとの音色が変わる理由は

声部ごとの打鍵速度が異なるから。

 

ここで、

【ピアノ】なぜ、打鍵速度が大事なのか

という記事で書いた内容を再掲します。

 

打鍵をすると

ハンマーが動いて弦を打つことで音が出ます。

このときにポイントとなるのは、

「ハンマーが弦に接している時間が短いほどきらびやかな音になり、長いほどやわらかい音になる」

ということ。

これがとても大事なポイント。

 

打鍵速度が速いと

ハンマーが弦にあたるスピードも速くなります。

「力が強くなる」ではなく、

「スピードが速くなる」という部分に注意。

ある程度の反発があるので

とうぜん、

ハンマーが弦に接している時間も短くなります。

したがって、きらびやかな音になる。

 

一方、

打鍵速度が遅いと

ハンマーが弦にあたるスピードも遅くなります。

「力が弱くなる」ではなく、

「スピードが遅くなる」という部分に注意。

反発が弱いので

とうぜん、

ハンマーが弦に接している時間も長くなります。

したがって、柔らかい音になる。

 

アクションの構造上、

鍵盤を下ろしたままにしている状態であっても

結局、ハンマーは弦から離れます。

したがって、

ハンマーが弦に接している時間に関しては

「長くなる」「短くなる」と言っても

時間的に言えばわずかなもの。

しかし、そのわずかの違いが

ピアノの音色へ与える影響としては

“わずかではないもの” なのです。

それを、打鍵速度でコントロールできる。

 

(再掲)

なぜ、譜例のような奏法をとると

聴かせたい音が際立つのか

何となく分かったでしょうか。

 

必ずしもこの奏法をとる必要はありませんが、

応用できる場面は意外に多いものです。

 

◉ レシェティツキー・ピアノ奏法の原理 著 : マルウィーヌ・ブレー  訳 : 北野健次 / 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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