【ピアノ】各声部のバランスのとり方

本記事では、
「ピアノ曲における、各声部のバランスのとり方」について、
基礎を解説しています。

 

ピアノが他の多くの(単音)楽器と異なる点は、

「同時にたくさんの音を発音できる」

という点ですね。

 

では、一度にたくさんの音を出せることで必要になってくる

「注意点」

は何だと思いますか?

その一つは「同時に発音される音同士のバランス」です。

今、1番の主役はどの声部なのか

次の譜例を見てください。

譜例で、左の小節と右の小節との表現の違いに耳がいくようになると、上達するはず。

「同時に発音される音同士のバランス」が左右で異なります。

音が異なる時はもちろん、

譜例のように

「音は同じでも(オクターブ関係でも)」

バランスによって色彩が全く変わることを意識しましょう。

 

例えば、

「伴奏はもう少し静かに弾こう」
「メロディはもう少し骨太で聴かせよう」

などと普段から考えていると思いますが、

3声以上の楽曲になったとたんにバランスから意識がはなれてしまう演奏は意外にも多いのです。

最も大事なポイントは、

「今、1番の主役はどの声部なのか」

これを常に考える意識です。

「バランスをとるということは、優先順位を決めること」

とも言えます。

 

もちろん、

高度な楽曲の中には

あえて主役のような要素を登場させずに、

全ての声部を等価のものとして進行させていく楽曲もあります。(現代音楽などに多いです。)

ただ、それは全ピアノ曲の中では少数。

よく演奏されるピアノ曲のほとんどは、常にどこかに主役がいる音楽です。

両方ともに主役の場合

さて、もう一度先ほどの譜例を見てみましょう。

この譜例の箇所だけを見ると、

音が「同じ(オクターブユニゾン)」ですので、

「両方ともに主役」と言えますね。

こういった場合にもバランスは重要です。

大づかみにいうと、

「譜例左のように、上のラインの方が強調されると全体のラインがくっきりする」
「譜例右のように、下のラインの方が強調されると響きが重視される」

このような違いがあります。

作曲家はここまで細かくダイナミクスを書いてくれていない場合も多いですから、

ご自身のイメージをもとにバランスを調整する必要が出てきます。

次の3パターンから選ぶことになります。

1. 右手の方を多めに表現する
2. 左手の方を多めに表現する
3. 両手のダイナミクスを同じくらいに表現する

たった一箇所を演奏するだけでも、選択肢はたくさんあるのです。

 


 

本記事の内容を見事に表現した楽曲は

「J.S.バッハ」「ベートーヴェン」などはもちろん、

他にも山ほどあります。

その中にあって、ダイナミクスの指示が克明な楽曲の一つが、

武満徹「雨の樹素描 II-オリヴィエ・メシアンの追憶に-」

です。

著作権が残っている楽曲ですので、本記事で譜例は掲載できません。)

簡単にいうと、

「左手でわかりやすい音を強く弾き、同時に右手で不協和の音を弱く弾くことで音色をつくっている箇所」

が多く出てきており、全体としてなんとも美しい響きがつくられます。

楽譜は「ショット社」から出版されています。

全音ピアノピースでは出ていませんが、あの難易度表でいえば「D-Eくらい」でしょう。

ツェルニー40番程度から挑戦できます。

もし興味のある方はチェックしてみてください。

 

Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/-/e/B08MVMPNMT?ref_=pe_1206512_179741122

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