【ピアノ】隠れエコーの表現を見つけよう②

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本記事は、
【ピアノ】隠れエコーの表現を見つけよう
という記事の追加的内容。
本記事単体でもお読みいただけます。

 

上記の記事では

ラヴェルの作品を例に挙げましたが、

今回は別の作曲家による作品例を見てみましょう。

 

シューマン「幻想曲 Op.17 第3楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、5-6小節)

ここでは

内声にメインのメロディが浮かび上がってきますが

それを追っかけるように

丸印で示した音がエコーしています。

 

メロディを遅れてなぞっているわけですが

ただなぞっているだけでなく

“オクターブ上” でエコーしているので

それがまた良い味を出していると言えるでしょう。

 

もう一例を挙げます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第11番 K.331(トルコ行進曲付き) 第3楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、88-89小節の上段)

メインのメロディは親指で演奏する音です。

この例でもやはり

1オクターブ上で遅れて鳴らされている音が

メインのメロディをエコーしています。

こういったオクターブの分散トレモロをエコーと捉えることは重要。

 

高い音を無理に際立たせようとするのではなく

親指で弾く音に重心をもって

高い音はむしろ軽く弾くようなつもりで演奏すると

エコーの効果になり音楽的ですし

テクニック的にもずっと弾きやすくなります。

 

ちなみに例外もあり、

別の楽曲で強拍の位置がズレているものでは

それぞれ別個に考え直す必要があります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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