具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、20-21小節)
譜例のフェルマータの意味合いとしては
「ここまで、エネルギーを落とさずにきてほしい」
という意図が強いでしょう。
だからこそ、
「一時停止」という意味のあるフェルマータが必要だということ。
つまり、
フェルマータがどこに書かれているかを調べることで
音楽の方向性を見極めることができるのです。
このフェルマータの前から
すでにエネルギーを弱めてしまっている演奏も耳にしますが、
それでは
フェルマータの書かれている意味が希薄になります。
少なくとも力のある作曲家であれば
「ただ何となく長く伸ばしてほしい」
などという曖昧な理由でフェルマータを書くことはありません。
必ず音楽のエネルギーと結びついた上で
ありとあらゆる表現が書かれています。
「フェルマータは、音楽の方向性を見極める手がかりになる」
この一言では
フェルマータが使われるすべての場面を説明することはできないでしょう。
しかし、
用途の一例としてはとても重要な視点ですので
ぜひ踏まえておきましょう。
【ピアノ】「テンポをゆるめず、一気に弾いてほしい」というサイン
という記事で取り上げた譜例は
フェルマータが
◉ テンポも落とさないでほしい
という両面の意図で使われていると考えられる例です。
本記事の譜例との違いを整理してください。
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