記事の信頼性
筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、
修士号(音楽)を取得しています。
また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。
「音源で覚えた誤った拍感覚」
とは、何のことなのでしょうか。
具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第7番 ニ長調 op.10-3 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
この譜例の部分、
譜面を見たことがない状態で音源を聴くと
以下のように聴こえる可能性があります。
(同所の良くない演奏例)
これはあくまで一例ですが、
要するに
「拍感覚を誤ったまま覚えてしまう恐れがある」ということ。
では、
いざ譜面を見たときに理解すればいいだろうと
そう簡単なことではありません。
以前、演奏の不自然さに違和感を覚えて生徒にきいてみたところ、
「日ごろ譜面を見ていたにも関わらず、誤って捉えた拍感覚のまま弾いていた」
という事例があったのです。
そして、
そこを通り過ぎたら
何事もなかったように楽譜通りに戻って弾いている。
驚くようなことですが、
一度身体に入ってしまった良くない感覚というのは
強く意識しないと抜けないということでしょう。
それでも一応弾けてしまうからこそ
こういうことが起こるわけですが、
音楽には「拍」の問題がありますので
これをいい加減にしたまま弾いてしまうと
「重みの入る位置」など
重要な要素が歪められてしまいます。
似たような誤りが起きがちな例を
もうひとつ挙げておきましょう。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番 テンペスト ニ短調 op.31-2 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭の良くない演奏例)
3/8拍子の楽曲ですが、
譜例のように「2拍子」でとってしまっている演奏がものすごく多い。
譜例は「良くない例」です。
おそらく、
音源で覚えた「誤った拍感覚」を引きずってしまっているのでしょう。
いざ練習する段階となったときに
「音源で聴いていたのと拍の取り方が違う」
と気が付いた場合は
即刻、修正してください。
これは意識して直すしか方法はありません。
放置してしまうと、
忘れたころになって
また無意識に
誤って覚えたほうへ戻ってしまうのです。
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