【ピアノ】分散和音をペダリングで対比にするとはどういうことか

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ダンパーペダルを何の問題もなく使える場所
であるにもかかわらず、
あえて使わない選択も考えられますね。
この考え方を上手く取り入れることで
音楽表現の幅が多彩になります。

 

【ピアノ】試してみることをしないペダラーにならない

という記事の中で、

ノンペダルのときの
和音化されていないドライなサウンドを
うまく取り入れると
ペダルを用いたサウンドとの対比表現をつくれる

などと書きましたが、

これはどういうことなのか

実例で解説します。

 

ブラームス「6つの小品 バラード Op.118-3 ト短調」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲尾)

基本的にはダンパーペダルを使って演奏してきていますが、

ラスト2小節には

ブラームス自身による

senza pedale の指示があります。

 

この指示により

分散和音は

指で保持しているぶんしか音が伸びないことに。

したがって、

ペダルを使っていたときのように

和音化されませんし、

ペダルの効果による倍音の付加もなくなるので

非常にドライなサウンドになります。

 

使用していたところの

和音化されて、かつ、ウェットなサウンドと

対比になっているわけです。

 

(再掲)

ちなみに、

senza pedale と書かれている小節に

デクレッシェンドが書かれていますが、 

ペダルを使用しないことで

このダイナミクス表現もより活きていますね。

 

今回取り上げたのは

作曲家が senza pedale を指定した例でしたが、

他の作品で奏者がペダリングを決めていく場合にも応用できます。

と言いますか、

そういうときに活かせるよう

本例を知っておきましょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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