【ピアノ】バロックのAdagioがあまり遅くない理由

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バロックのAdagioと
ロマン派のAdagioを比較してみると
テンポの違いが傾向として出てくる。
それは、バロックにおけるテンポの決め方に理由があります。

 

まず知っておいていただきたいのが、

バロック時代における原則です。

「第1楽章の4分音符の刻みを、そのテンポのまま8分音符にして緩徐楽章を演奏する」

このようにすると楽章間もテンポの関連づけができる。

「倍のテンポ」というのはバロック時代の原則。

 

これはもともと、

筆者が指揮者の先生から習ったものです。

のっとらずに演奏している録音もたくさんありますが、

まずはこのようなテンポの決定方法があるということは

知っておきましょう。

 

やってみるとわかるのですが、

これでテンポをつくったAdagioって

結構、のろくないんです。

ロマン派以降の作品でよく聴かれるAdagioを想定していると

どことなくせわしなく聴こえるはず。

 

「倍のテンポ」という

この原則を前提にする限り

バロックのAdagioはそれほど遅くなりません。

こういったバロックの名残なのか

例えば、モーツァルトのAdagioは

ブラームスのAdagioよりも

テンポは速めに演奏される慣習があります。

 

メトロノームの表面を見ると

「Adagio ♩=○○」 などと

わざわざ目安のテンポが書かれていることもありますが

やはり、作品ごとにテンポを検討していくほうがベターなのは

言うまでもありませんね。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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