【ピアノ】テンポ設定の仕方

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その演奏者にとっての最善のテンポ設定に必要なものは、
メトロノームでもICレコーダーでもなく
何を表現したいかという意志と意識です。

 

作曲家がテンポを数字で明確に指示してくれているケースはともかく、

多くの楽曲では

演奏者がテンポを決めていくことになります。

 

例えば、

ベートーヴェンのピアノソナタの中には

Allegro とだけ書かれている作品がいくつかありますが、

とうぜん、

どれも同じまったく速さで弾くというわけではありません。

 

結局のところ、

「作品の性格なども踏まえたうえで、表現したいことが表現できるテンポを選ぶ」

これが、最善のテンポ設定方法です。

 

時代によって作曲の背景が異なるので

一概には言えませんが、

基本的に、作曲家も具体的な数字でテンポ設定をする場合には

そういった表現面を考慮しています。

少なくとも優れた作曲家であれば

「ただ単に速く弾いて欲しい」
「ただ単にゆっくり弾いて欲しい」

などといった適当なテンポ設定はしておらず、

「この作品では明るい情景を表現したいから、テンポは最低でも○○以上」
「この組曲第2曲目は第1曲目との対比で重々しさがほしいから、テンポはぜったい○○以下」

などと、

具体的な表現意図と結びついたテンポ設定をしているはずです。

もっと細かな意図があることのほうが多いくらいかもしれません。

 

作曲家が考えていたことを完全に理解することは

できないわけですが、

演奏者は演奏者なりに

何を表現したいかという意志と意識をもって

テンポ設定をしましょう。

そうすると、

少なくともその演奏者にとっての最善のテンポ選択になります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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