【ピアノ】和音に前打音がついている場合の演奏方法

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本記事では、
演奏方法に迷いやすい記譜として
「前打音がついている和音」
について取り上げます。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ラヴェル「クープランの墓 より メヌエット」

譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

この作品の楽譜には

作曲者のラヴェル自身により

以下のような一言が書かれています。

Les petites notes doivent être frappées sur le temps.

「前打音を拍の前に出さずに拍頭と合わせる」

ということ。

 

しかし、前打音をゆっくり弾いてしまうと

1拍目の感覚が乱れてしまううえ、

記譜通りに前打音の直後に和音を弾こうとすると

意外とやりにくい。

 

これには解決策があります。

次の譜例2のように

和音の下のほうの音と前打音を同時に弾きはじめてください。

とても弾きやすくなります。

 

譜例2(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

ピアニストの演奏音源をよく聴くと

このように弾いているピアニストが多くいることに気がつくはず。

 

ちなみに、

この弾き方はすでに慣例化しており

レシェティツキー・ピアノ奏法の原理」 著 : マルウィーヌ・ブレー  訳 : 北野健次 / 音楽之友社

という書籍の中で以下のように解説されています。

(以下、抜粋)
前打音については、
重音または和音の場合、前打音をその下の音符といっしょにひき、

それから旋律的主要音符をすぐに続けてひくべきだということだけ注意しよう。
低音部の伴奏音または伴奏和音は、前打音と同時にひかれるべきである。
(抜粋終わり)

 

◉ レシェティツキー・ピアノ奏法の原理  著 : マルウィーヌ・ブレー 訳 : 北野健次 / 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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