【ピアノ】2分音符にスタッカートがついている意味

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本記事では、
演奏方法に迷いやすい記譜として
「2分音符に付けられたスタッカート」
について解説します。

 

4分音符や8分音符にスタッカートが付けられていることは

よくありますが、

古典派の作品などを中心に

「2分音符に付けられたスタッカート」

も目にすることがあります。

 

「長い音価にスタッカートと言われても」と思いますよね。

これはどういう意図なのでしょうか。

もし仮に

「スタッカートは適当に短く切る」

とだけ思っていると、出口は見えてきません。

例外もありますが、

基本的にこの記譜は

「スタッカートが付けられた音符は、音価を約半分に切る」

という古い考えから来ている記譜だと考えてください。

 

とうぜん、

現代ではこんなに形式ばったスタッカートの解釈はせずに

楽曲のテンポやスタイルなどを総合的に判断して

程度を決定していくことになりますが。

 

では、なぜ「4分音符+4分休符」ではなく

「2分音符+スタッカート」で表現したのでしょうか。

これに関しては、

あらゆる推測が可能です。

 

ひとつ考えられるのは、

「エコーをつけたかったのではないか」

ということ。

別の言い方をすると、

「2分音符+スタッカート」のほうが

余韻を感じさせる記譜であるということ。

 

(譜例)

譜例を見てください。

「4分音符+4分休符」よりも

「2分音符+スタッカート」のほうが

2拍目にも余韻を感じませんか。

 

また、そもそもなのですが

「2分音符+スタッカート」のほうでは

少なくとも楽譜上の音価は埋まっているので、

2拍目に音符は入れられないという点で

楽譜の意味合いからして

まったく別のものです。

 

これらのように、

たとえ似たようなことを表す場合でも

「それが譜面へどう書かれているのか」

ということによって

楽譜から伝わるものが大きく異なってくることを

弾き手である読み手は理解しておくべきです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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