まず、「アルペジオ伴奏の基本」について復習しておきましょう。
具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD作品、Finaleで作成、175-177小節)
譜例における下段のような
「分散和音をするアルペジオ伴奏」というのは、
「多声」として考えるべきであり
「バス + それ以外の音」
より成り立っているのが一般的です。
つまり、
バスを深めに響かせて
それ以外の音は
バスの響きの中へ入れるように柔らかく弾く。
ハーモニーが見えればOKであり、
全部の音をゴリゴリ弾く必要は無いわけです。
例えば、
オーケストラでアルペジオ音型を演奏する場合は
ほぼ必ず、
「バスを担当する楽器」と「それ以外の動きを担当する楽器」は別々なのです。
もし余裕がある場合は
少しずつ知識と経験をためていって
ピアノ曲であっても
オーケストラをイメージできるようになると
立体的な演奏を目指せるでしょう。
これについては、
【ピアノ】オケスコア読譜は ”一生もの” の技術(中級者以上向け)
という記事を参考にしてください。
ここからがタイトルの回収です。
(再掲)
ここでの左手パートは
先程書いたように
「バスを深く弾いて、それ以外の音はバスの響きの中へ入れる」
基本はこれでOKです。
あるいは、この譜例のような情熱的なアルペジオでは
「頂点の折り返し部分を少し強調する」
このようにすると音楽的。
新しく黄色で示した箇所のことです。
ただの伴奏ではなく、
「メロディックな伴奏表現」
として扱ってあげて下さい。
強調部分が
「メロディが伸びている箇所」にくる場合は
特に効果的です。
一方、「メロディが動いている箇所」にくる場合は
強調しすぎるといちばんの主役を隠してしまうので
バランスを考えながら表現しましょう。
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