【ピアノ】バスを強調しないアルペジオ伴奏とは?

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本記事を通して、
アルペジオ伴奏の演奏方法における
「基本」と「例外のうちのひとつ」を学びましょう。

 

「バス音を深く響かせて、それ以外の音はバスの響きの中へ入れるように柔らかく弾く」

これが、

アルペジオ伴奏を演奏するときの基本です。

ただし、例外があります。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「革命のエチュード」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、10-12小節)

ここでは、

上昇音型にクレッシェンド、

下降音型にデクレッシェンドが書かれています。

この場合は、

バス音を出してしまうと

クレッシェンドの頂点が活きません。

バスではなく、

むしろ音型の頂点のほうを表現することになります。

 

「波のような効果」や「うねり」などを表現したいとき、

特に情熱的な曲想では

良い味を出せる解釈となります。

 

この楽曲では松葉が書かれているので

作曲家の意図を理解しやすいのですが、

書かれていなくても

このやり方を取り入れること自体、間違いではありません。

例えば、

テレビ番組「スーパーピアノレッスン 巨匠ピレシュのワークショップ」の中で

ピレシュが同様の弾き方を推奨していました。

松葉が書かれていない、

ショパン「幻想即興曲」の左手に対してです。

 

ショパン「幻想即興曲」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、5-6小節)

音型の頂点(折り返しの部分)を表現することで

アルペジオ伴奏を

ウタへと生まれ変わらせることができます。

解釈のひとつとしてはアリでしょう。

もちろん、

「バスを深く、他の音は隠して」

という基本奏法で

この楽曲を演奏しているピアニストも多く、

解釈にぜったいの正解はありません。

 

両方の解釈をストックしておき、

楽曲によって

表現したい内容によって

使い分けていきましょう。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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