以前に、
という記事を書きました。
この内容とも関連があるのですが、
「どんなに一部分の解釈が魅力的でも、それが全体の構成の中で役に立たなければ使えない」
ということを強調したいと思います。
例えば、
他の部分とつなげて聴くと
そこだけ浮いてしまうため
全体の構成にとってはむしろマイナスになる
などといったケースです。
「模倣に挑戦してみて勉強になった」
というのは別の話題です。
ここでは「作品として聴かせる場合のこと」を言っています。
日頃、記事の中で
◉ 前後関係
ということばをよく使うのは
「全体の構成を考慮しているから」
という理由もあるのです。
音楽は流れていくもの。
そして、全体で把握されるものです。
「木を見て森を見ず」
にならないように注意しましょう。
今回の考え方は
「楽曲を抜粋演奏する場合」にも関係のあることです。
参考記事:【ピアノ】演奏会のために〜できる限り音楽的につなぐ部分抜粋方法〜
例えば、
15分以上ある原曲を8分以内におさめなければならない演奏会のために
抜粋演奏するとしましょう。
半分程度の尺にまで縮めないといけないということです。
そのときにも
お気に入りのフレーズの箇所ばかりを抜粋した結果、
「盛り上がりばかりになってしまう」
「選んだ箇所の調性がかたよってしまう」
このような状態になってしまっては
魅力的な8分間は作れません。
「音の多い箇所との対比はどこに入れるのか」
「原曲の転調をいかに違和感なくつなげて全体のバランスをとるのか」
などといったことを常に意識するべきです。
大事なことなので繰り返します。
どんなにその部分が魅力的でも
それが全体の構成の中で役に立たなければ使えません。
演奏や抜粋をはじめ、
あらゆるシーンでポイントとなりますので
このことだけでも頭の片隅に入れておいてください。
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