【ピアノ】演奏会のために〜できる限り音楽的につなぐ部分抜粋方法〜

本記事では、
「できる限り音楽的につなぐ部分抜粋の仕方」
について解説しています。
演奏会などでの持ち時間の関係上、
「10分以内におさめないといけない」
などといった理由で抜粋することもありますよね。
「独学」の方にもおこなえるように、
そのポイントをお伝えします。

「長大な楽曲を短くするケース」でのポイント①

「組曲」などでは数曲が集まって長くなっていますが、

まずこの項目では

「その曲単体で長尺の楽曲」

を短くするケースを例にします。

 

一つ目のポイントは

「主調の主和音で終わる箇所を使って繋げる」

ということです。

言葉で聞くとなんだか難しそうに思うかもしれませんが、

やっていることは簡潔です。

「主調の主和音」とは、

「ハ長調の曲の場合、ドミソ、つまりⅠ度のところ」

のことです。

覚えていただきたいのは、

「主調の主和音からは、極論どんな調へもつなぐことができる」

ということです。

つまり、

ハ長調の曲の場合、

「ドミソ、つまりⅠ度の和音」から

「変ホ長調Ⅰ度の和音」に行くこともできれば

「イ短調のⅠ度の和音」など

様々な調に行くことができるということ。

 

「主調の主和音」で終わる箇所を使ってつなげば、

聴いていて不自然なくつながる可能性が高いというわけです。

楽曲によっては

「和声以外の面」

例えば、

「音型」や「前後関係」などの都合で

うまく繋がらない可能性もありますが…。

「長大な楽曲を短くするケース」でのポイント②

「その曲単体で長尺の楽曲」

を短くするケースで、もう一つのポイント。

「原曲にあるエンディングを入れる」

ということです。

例えば、

ショパン「エチュード op.10-3(別れの曲)」で、

「中間部」を省略し、

「有名な穏やかなテーマ」だけを演奏するとしましょう。

この際に、

中間部からテーマの再現に戻った瞬間に

「主調(ホ長調)の主和音」が鳴ります。

極論、この和音で伸ばして楽曲を終えることもできるのです。

一方、

「和声が終止していれば必ずしも音楽的な終わり方ではない」

というところが音楽の難しさ。

特に有名な楽曲ほど、

聴衆はその楽曲の

「曲頭部分」

および

「エンディング部分」

を覚えているし、期待もしています。

そこで、

「原曲にあるエンディングを入れる」

ということは

「音楽面でまとめる」

「聴衆の期待を裏切らない」

という点でも必要なのです。

 

エンディングというのは

「原曲の曲尺に対してのバランス」

が考えられて作曲されています。

したがって、

一部抜粋したのにも関わらず

原曲通りのエンディングを入れてしまうと、

ややバランスが悪くなり

お尻だけ大きいような印象にもなってしまいがちです。

しかし、

それでも「原曲にあるエンディングを入れる」方が、

聴衆の満足度は高いはずです。

編曲の仕事などをしていても感じるのですが、

聴衆やユーザーは私たちが思っている以上に

「原曲」

「原曲!」

「原曲!!」

と言ってくる傾向があるのです。

「組曲から数曲抜粋するケース」でのポイント

この項目では、

「組曲から数曲抜粋するケース」を取り上げます。

 

組曲の場合、

一曲一曲は短いことが多いですが

組曲全体では相当な演奏時間になる作品があるので、

演奏会で弾くときには数曲を抜粋して演奏する必要が出てきたりします。

 

その際の「できる限り音楽的につなぐ部分抜粋方法」のポイントは、

「配列を考えること」

これに尽きます。

例えば、

「速い曲ばかりを抜粋してしまっていないか」
「同じ調性の曲ばかりを抜粋してしまっていないか」
「一番最後に選ぶ曲は締めくくりにふさわしい楽曲にしてあるか」

など。

 

また、原曲の1曲目はその組曲の「顔」ですので抜かないほうがいいでしょう。

例えば、

シューマン「子供の情景Op.15」より抜粋する場合、

「1.見知らぬ国」は必ず入れるべきです。


 

本記事で取り上げた作品を学びたい方へ

◉大人のための欲張りピアノ [別れの曲] 徹底攻略①

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