「嬉遊曲、鳴りやまず―斎藤秀雄の生涯 中丸美繪 (著) (新潮文庫) 」
という書籍に、
上達のために有益な文章がありますので
少しだけ紹介します。
斎藤秀雄氏は、
言わずと知れた著名な音楽教育者。
「小澤征爾さんの育て親」として知られるほか、
書籍「指揮法教程」のオレンジは音楽好きで知らない方はいません。
この中の「注意力」という部分は
このブログでも度々取り上げています。
練習では、
◉ 弾けないパッセージを弾けるようにする
ということも重要ですが、
伸びていくために必須であるのはその先です。
一歩先へいくためには
「自分の改善すべきクセを見つけ出すこと」
これが欠かせません。
例えば、
◉ 表現が苦手な親指を多用してしまう
◉ 弾いている最中にテンポが速くなっていく傾向がある
◉ 表現だと思ってやっていた ”タメ” で実は音楽が停滞している
など、学習者それぞれにあらゆる注意点があるはずです。
特に独学の方にとって、
こういったことは
「注意力」を持った練習で自ら気づかない限り
ずっとそのまま弾き込んでしまいます。
譜読みが終わっていて表面上は弾けているため
気付かずに通り過ぎてしまいがち。
注意力を持っても気づけないことはあるでしょう。
そのために、
ICレコーダーを使って録音することで
客観的に自分の演奏を評価することも必要です。
一方、
その場合でも
録音された演奏を「注意深く」聴く必要があります。
練習で集中することは、
単純に練習の定着を促進するだけでなく
「自分の演奏の改善点に気付ける」
という意味でも重要なのです。
練習環境や練習メニューなどを工夫して
より深く集中できる状態を
つくっていきましょう。
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