上記の記事で紹介した身に付く学習方法として、
「 ”はじめて” という用語を見つけたらすべてに線を引く」
これが超重要ポイントだと書きました。
「はじめて」というのは
歴史はもちろん、知識的なことを学ぶ上で
絶対に外せない部分だからです。
外してしまうと、
「知識が時系列に並ばない」という結果になり
整理された学習ができません。
そこで本記事では、
「ピアノ演奏のテクニック」ヨーゼフ・ガート (著)、大宮 真琴 (翻訳) 音楽之友社
という書籍をもとに
「はじめて」に類似した用語への目の光らせ方について解説します。
まずひとつ、例を見てみましょう。
(以下、抜粋)
16世紀の終り頃になると後にバロック組曲の常連になる〈新しい〉ダンスが発達した。
(抜粋終わり)
16世紀の終り頃になると後にバロック組曲の常連になる〈新しい〉ダンスが発達した。
(抜粋終わり)
「はじめて」に類似した用語が分かるように
〈〉を補足しました。
〈新しい〉という言葉は
必ずしも「はじめて」を意味するわけではありませんが、
この文脈ではその意味が含まれることが読み取れますね。
以下、いくつかの例をまとめて見てみましょう。
〈〉を補足した部分に注意してみてください。
(以下、抜粋)
◉ 同じ頃(17世紀の終り頃)に、随意なダンス(O)を挿入した組曲の〈もっとも古い例〉が見られる。
◉ バッハは有名な A-C-S-O-G の配列で、ジークの前に任意のダンスをおいた〈最初〉の、そして実は、ほとんど〈唯一〉の作曲家だった。
◉ アルマンド、クーラント、サラバンド、ジークは、〈全部16世紀の末にできた〉。
◉ ’ピアノ・ソナタの〈創始者〉’という名声を彼(ヨハン・クーナウ)が持っているのは、〜
◉ クリストフ・ゴットリープ・シュレーターは、1717年に自分がヘーベンシュトライトの演奏をもとにしてハンマー装置を〈発明〉したのだと言っている。
◉ 保存されている〈最古〉のオルガン曲 〜
◉ 長・短両調は16世紀に〈姿を現わし〉、〜
◉ デュフェーとバンショワのブルグンド楽派の後をつぐフランドル楽派の〈もっとも初期〉の代表的な2人の大家、〜
(抜粋終わり)
〈唯一〉〈発明〉〈姿を現わし〉など
「はじめて」の意味が含まれる言い回しの多様さに驚きますね。
もともとは必ずしも「はじめて」を意味するわけではない言葉までもが
文脈によってはその意味が含まれるようになることに
注意しなければいけません。
これらはほんの数例です。
ほんとうにたくさんの言い回しが出てくるので
毎回、それらを見落とさないようにしましょう。
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