ソフトペダルを使用すると
音色がガラリと変わりますが、
どうしてそのような効果が出るのかというと
大きく2つの理由があります。
② ハンマーのフェルトの柔らかい部分で弦を打つようになるから
① 3本の弦のうちの2本(もしくは、2本の弦のうちの1本)を打つようになるから
ピアノの弦は
ひとつの音程に対して
高音域のように3本張ってあるところと
2本張ってあるところと
低音域のように1本のところもあります。
多くのグランドピアノの場合、
ソフトペダルを踏むとハンマー全体がわずかに横ずれします。
そうすると
◉ 2本の弦のところでは1本を打つようになる
◉ 1本の弦のところでは1本を打つことに変わりないが、ハンマーのフェルトと弦とのあたる位置が変わる
このような結果となり、音色が変化します。
1つの音程に対して複数弦が張られているところは
それら複数が同時に響いた結果つくられていた音色だったわけで、
叩く本数が変われば
音程は変わらなくても
音色が変わるのは想像できますね。
1本弦の音域に関しては、
次項の内容を参照してください。
② ハンマーのフェルトの柔らかい部分で弦を打つようになるから
ピアノ演奏において、
通常の楽曲の場合は
ソフトペダルを使用しないで演奏しているときのほうが
圧倒的に多いわけです。
したがって、
ある程度弾き込んだピアノでは
いつも弦と直撃する部分のハンマーのフェルトに
くぼみができており、
フェルトのこの部分は
かたくなっています。
しかし、
ソフトペダルを使用して横ずれすることで
弦にあたる部分は
かたいくぼみ部分ではなく、柔らかい部分になる。
こういうわけで、音色が柔らかくなるんです。
特にこの2つ目の理由のほうが
見落とされがち。
興味のある方は
アップライトピアノにおける
ソフトペダルの構造も調べてみましょう。
楽器のサイズがグランドピアノと比べて圧倒的に小型なので、
横ずれではなく
別の工夫がされているんです。
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