【ピアノ】ソフトペダルを使うと音色が変わる2つの理由

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本記事では、
ソフトペダルを使用すると音色が変わる理由を
構造面に着目して解説。
アップライトピアノとグランドピアノでは
ソフトペダル関連の構造が異なるので
今回はグランドピアノの場合を例に取り上げます。

 

ソフトペダルを使用すると

音色がガラリと変わりますが、

どうしてそのような効果が出るのかというと

大きく2つの理由があります。

① 3本の弦のうちの2本(もしくは、2本の弦のうちの1本)を打つようになるから
② ハンマーのフェルトの柔らかい部分で弦を打つようになるから

 

① 3本の弦のうちの2本(もしくは、2本の弦のうちの1本)を打つようになるから

 

ピアノの弦は

ひとつの音程に対して

高音域のように3本張ってあるところと

2本張ってあるところと

低音域のように1本のところもあります。

 

多くのグランドピアノの場合、

ソフトペダルを踏むとハンマー全体がわずかに横ずれします。

そうすると

◉ 3本の弦のところでは2本を打つようになる
◉ 2本の弦のところでは1本を打つようになる
◉ 1本の弦のところでは1本を打つことに変わりないが、ハンマーのフェルトと弦とのあたる位置が変わる

このような結果となり、音色が変化します。

 

1つの音程に対して複数弦が張られているところは

それら複数が同時に響いた結果つくられていた音色だったわけで、

叩く本数が変われば

音程は変わらなくても

音色が変わるのは想像できますね。

 

1本弦の音域に関しては、

次項の内容を参照してください。

 

② ハンマーのフェルトの柔らかい部分で弦を打つようになるから

 

ピアノ演奏において、

通常の楽曲の場合は

ソフトペダルを使用しないで演奏しているときのほうが

圧倒的に多いわけです。

 

したがって、

ある程度弾き込んだピアノでは

いつも弦と直撃する部分のハンマーのフェルトに

くぼみができており、

フェルトのこの部分は

かたくなっています。

しかし、

ソフトペダルを使用して横ずれすることで

弦にあたる部分は

かたいくぼみ部分ではなく、柔らかい部分になる。

こういうわけで、音色が柔らかくなるんです。

 

特にこの2つ目の理由のほうが

見落とされがち。

 


 

興味のある方は

アップライトピアノにおける

ソフトペダルの構造も調べてみましょう。

楽器のサイズがグランドピアノと比べて圧倒的に小型なので、

横ずれではなく

別の工夫がされているんです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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