具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ ニ長調 K.311 (284c) 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、38-39小節)
筆者が命名しているだけですが、
タラタラ音型とは
譜例のような
「スラーでつながれた2つの音符が連続する音型」
のこと。
こういった音型での演奏注意点は
「スラーがかかっている後ろの音が大きくなってしまわないこと」
にあると言えるでしょう。
「弱く」というよりは、
「前の音(スラーの出始めの音)よりも目立ってしまわない」
これがポイントです。
スラーがかかっている音群があるとき、
その終わりの音が大きくなってしまうと
しゃっくりをしているような演奏になってしまいます。
(再掲)
後ろの音が大きくなってしまわないために
工夫できるテクニックがあります。
手首に ”少しだけ” ダウン&アップの動きをつけて演奏するやり方。
譜例の書き込みを参照してください。
↓がダウン、↑がアップ。
これにのっとって演奏すると
スラー終わりの音では
アップの「抜ける動作」になるため
大きくなりようがないんです。
この手首の動きをやりすぎると
無駄な動作と同じになってしまいますので
あくまで打鍵サポートとして
少しだけの動作にしてください。
同じ楽曲の以下のようなところも同様です。
(40-41小節)
先ほどの例と異なり和音ではありませんが、
タラタラ音型ですので
ダウン&アップのテクニックに関しては
同様に考えてください。
スローテンポ~ミディアムテンポまでは
この考え方でOK。
上記の楽曲テンポは「Allegro con spirito」ですが、
これ以上速くなると
手首の動きは最小限にしたほうが弾きやすくなってきます。
最終的な仕上げのテンポなども勘案しながら
適切な演奏方法を選び取っていくのも
身につけるべきワザのひとつと言えるでしょう。
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