【ピアノ】両手で分担した途端に魅力がなくなるパッセージ

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両手で演奏したほうが演奏難易度は下がるけれど
分担しないほうが魅力的に聴こえるパッセージ
というものがあります。

 

例えば、次のような例。

シューマン「幻想曲 Op.17 第1楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、77-79小節)

他にも、

シューマン「アレグロ Op.8」など

あらゆる作品で見られます。

 

これらの、メロディを含む左手のパッセージは

片手で弾くアルペッジョの表現も含めて

ソリスティックな性格がでる音型となっています。

こういったところでは

もう一方の手でとれたとしてもとらないほうが音楽的。

 

非常に言葉で説明しにくいのですが、

それをしてしまうと

ソリスティックな性格がなくなり

途端に魅力的でなくなってしまう。

 

(再掲)

特に、

アルペッジョが書かれているところは

実に味がありますね。

親指で演奏することになるメロディの

鳴るタイミングを考慮したうえで

アルペッジョを拍の前へ出して弾く。

それを ”片手で” やることで

独特のニュアンスが出るわけです。

両手で分けてしまうと

そのニュアンスが出なくなってしまう。

 

同じような理由で、

こういったアルペッジョは

仮に手が届いたとしても

ぜったいに取り払ってはいけません。

手が届かない奏者のために書かれたものではなく

表現のために書かれたものだからです。

 

この他、両手で分担するかどうかの判断ポイントについては

以下の記事を参考にしてください。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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