「その楽曲のありとあらゆる部分について、イメージを思い浮かべる」
という学習方法は、広くおこなわれています。
「情景」などをはじめ
思い付いたことを紙などにハジから書き出してみるというのは
特に、初~中級者にはよい学習となります。
一方、
これには難しさもあるのです。
例えば、
筆者は子供の頃、ピアノの先生から次のように言われました。
先生の言いたかったことはよく分かるのですが、
「その小節だけ、新しいイメージへ切り替えようと努力して、音を出す」
というのが、
どうしていいのか分からず
やってみても上手く出来ずに
ずいぶん悩んだ記憶があります。
イメージを切り替えようとすることに気をとられて
ピアノテクニックのほうに
影響が出てきてしまったりする。
その小節だけを切り取って演奏するのであれば
何の問題もありません。
しかし、音楽は流れていて前後関係もあるので
「その楽曲と切り離された、取ってつけたイメージを瞬時に用いる」
というのは
少なくとも当時の筆者にとっては
上手くいかなかったのです。
そして、これは多くの学習者にもあてはまることだと考えています。
代案としてオススメできるやり方は
以下のようものです。
イメージなどをひたすら紙へ書き出して
充分にイメージをふくらませておく。
そして、
いざ演奏するときには
個々のイメージについてはあまり深く考えずに弾いていく。
その中で、演奏中に自然と頭に浮かぶイメージがあれば、
それは大事にする。
このようにすると、
とってつけたイメージはなく
自然に出てきたイメージを残しているだけなので、
思い浮かぶことがあっても
演奏の足を引っ張ったりすることはありません。
ピアノを演奏するという行為は
ありとあらゆる感覚を同時に使っていくもの。
したがって、
「イメージ」「感情」「想い」なども大事ではありますが、
楽曲の前後関係も踏まえて
20%くらい冷静に自分をコントロールしている部分がないと
上手くいかないのです。
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