【ピアノ】楽曲イメージの、演奏への無理ない取り入れ方

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筆者自身がかつて初心者だった頃に
悩んでいた内容を取り上げます。
「イメージ」をどのように楽曲へ取り入れていけば
無理なく演奏できるのか。
詳しくは、本記事をご覧ください。

 

「その楽曲のありとあらゆる部分について、イメージを思い浮かべる」

という学習方法は、広くおこなわれています。

「情景」などをはじめ

思い付いたことを紙などにハジから書き出してみるというのは

特に、初~中級者にはよい学習となります。

 

一方、

これには難しさもあるのです。

例えば、

筆者は子供の頃、ピアノの先生から次のように言われました。

「この1小節だけ切ない和音になるから、ここは今まででいちばん切なかったことを思い出しながら弾いて」

 

先生の言いたかったことはよく分かるのですが、

「その小節だけ、新しいイメージへ切り替えようと努力して、音を出す」

というのが、

どうしていいのか分からず

やってみても上手く出来ずに

ずいぶん悩んだ記憶があります。

 

イメージを切り替えようとすることに気をとられて

ピアノテクニックのほうに

影響が出てきてしまったりする。

 

その小節だけを切り取って演奏するのであれば

何の問題もありません。

しかし、音楽は流れていて前後関係もあるので

「その楽曲と切り離された、取ってつけたイメージを瞬時に用いる」

というのは

少なくとも当時の筆者にとっては

上手くいかなかったのです。

そして、これは多くの学習者にもあてはまることだと考えています。

 

代案としてオススメできるやり方は

以下のようものです。

まずは、
イメージなどをひたすら紙へ書き出して
充分にイメージをふくらませておく。
そして、
いざ演奏するときには
個々のイメージについてはあまり深く考えずに弾いていく。
その中で、演奏中に自然と頭に浮かぶイメージがあれば、
それは大事にする。

 

このようにすると、

とってつけたイメージはなく

自然に出てきたイメージを残しているだけなので、

思い浮かぶことがあっても

演奏の足を引っ張ったりすることはありません。

 

ピアノを演奏するという行為は

ありとあらゆる感覚を同時に使っていくもの。

したがって、

「イメージ」「感情」「想い」なども大事ではありますが、

楽曲の前後関係も踏まえて

20%くらい冷静に自分をコントロールしている部分がないと

上手くいかないのです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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