具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ショパン「ノクターン(夜想曲)第1番 変ロ短調 作品9-1」
譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)
メロディの「スラースタッカート」に注目してください。
これを「音を切る」という意味で解釈してしまったら、
曲想にまったく合わなくなってしまいます。
ダンパーペダルを使用して音はつなげて、
手は「スラースタッカート」で演奏することで、
「音はつながっているけれど軽い空間性のある音にしたい」
という意図があると考えられます。
ダンパーペダルを使用して手でレガートにするのと、
ダンパーペダルを使用して手はスラースタッカートにするのとでは、
出てくるサウンドが大きく異なります。
作曲家は、「切ってください」という意味ではなく、
「軽い空間性のある表現が欲しい」
という意味でもスタッカートを使用する可能性があることを
覚えておきましょう。
つまり、
ダンパーペダルを使用した状態での
「スラー+スタッカート」もしくは「スタッカート」は
「音色操作(トーンコントロール)の意図」
と言えます。
仮に、譜例の箇所でスタッカートは無いものとして
「テヌート」で音を出してみてください。
音色がまったく変わって
その違いに驚くはず。
こういった細かいところをていねいに表現していくのが
レベルアップの大きなポイントです。
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