【ピアノ】そのrit.は本当に必要?

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本記事では、
無意味に rit. をすることについて
注意喚起しています。

 

作曲家が rit. と書きのこしたところでするのは構いません。

それに加えて、

楽譜に rit. と書いてなくても

音楽的に必要だと思えば

アゴーギクとして補足的にテンポをゆるめるのは

ある程度OKでしょう。

しかし問題なのは、

あらゆるところでやりすぎてしまったり

するべきでない箇所でまでテンポをゆるめてしまうことです。

それが音楽の停滞につながってしまうことは

言うまでもありません。

 

rit. をするべきでない箇所」

の例をひとつ挙げましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「ポロネーズ 第7番 幻想 Op.61 変イ長調」

譜例(PD作品、Finaleで作成、61-62小節目の右手)

61小節目の最後には休符がないのに

62小節目の最後に休符があるのはどうして?

音楽の文脈も似ているのに…

ここは、「56小節から62小節の休符までノンストップで進む」と解釈します。

そのエネルギーの流れをショパンは「休符」で伝えています。

休符の書かれ方の違いで

テンポをゆるめるべきではないところがはっきりするのです。

 

譜読み」がなぜ大切なのかわかりましたか?

「音を拾って終わり」

という譜読みではいつまで経ってもその先のレベルへは行けません。

 

日頃の練習の際に、

「その rit. は本当に必要?」

これを一度ご自身に問いかけてみてください。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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