【ピアノ】「2声的な和音」演奏ポイント

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「2声的な和音」と聞いて
どのような楽譜を思い浮かべますか?
実は、あらゆるレベルの教材に頻出する音楽要素です。

 

記事の信頼性


 

筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、

修士号(音楽)を取得しています。

また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。

 

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第22番 ヘ長調 作品54 第1楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、29-30小節目)

ここからの左手は

「同音連打される声部」と「順次進行で動く声部」に分かれます。

「2声的な和音」になっていますよね。

 

ではなぜ、2声に声部分けされていないのでしょうか。

答えはシンプル。

「見にくくなるから」

です。

明らかに2声がリズム的にも独立して動いている場合には

上向き、下向きで声部分けしたほうが見やすいのですが、

この譜例のように

片方の声部がステイしていてリズムも同じ場合などは

無闇に声部分けされていると

ただ煩雑になり見にくく感じてしまいます。

多くの楽譜というのは「利便性」も考慮されて書かれているのです。

 

(再掲)

さて、話を戻しましょう。

こういった「片方の声部がステイしている2声的な和音」の演奏ポイントは、

「“同音連打される声部”をやや控えめに演奏し、”動く声部”の方が多めに聴こえるバランスを探る」

ということ。

こういった箇所で全てを同じバランスで演奏すると、

ただの「音のカタマリ」になってしまいます。

それでは「2声的」には聴こえてきません。

 

テクニック的には

「際立たけたい音を意識すると共に、手をわずかにその音の方向へ傾けて打鍵する」

このようにするとうまくいくでしょう。

参考記事:【ピアノ】和音の中から特定の音だけを際立たせる方法

 

本記事で覚えて帰っていただきたいことをまとめます。

「和音というのは ”カタマリでとらえてしまっていい場合” と、
今回の例のように ”多声的にとらえた方がいい場合” が混在する。
それを譜読みの段階でよく観察して判断すること。」

 


 

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