【ピアノ】独学者の必携書:「若いピアニストへの手紙」完全ガイド
► はじめに
「ピアノの練習、これで合っているのかな…」
「もっと効率的な練習方法があるのでは…」
独学でピアノを学ぶ多くの方が、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。
本記事では、独学のピアノ弾きの間で「バイブル的存在」として支持されている書籍、
若いピアニストへの手紙 技術をみがき作品を深く理解するために ジャン・ファシナ 著/江原郊子、栗原詩子 訳(音楽之友社)
を徹底解説します。小澤征爾氏をはじめ、国内外の著名音楽家たちが推薦する理由、そして本書が練習にもたらす具体的なメリットをお伝えします。
► 若いピアニストへの手紙
‣ 特徴:一目で分かる3つのポイント
1. 実践的な指導内容
・基礎姿勢から高度なテクニックまで、体系的な解説
・各項目に実用的な譜例を掲載
・演奏表現とテクニックを統合的に学べる構成
2. 独学者に最適な構成
・コンパクトな117ページに厳選された重要ポイント
・各項目が独立しており、必要な箇所から学習可能
・直感的で分かりやすい言葉による解説
3. 高い信頼性
・パデレフスキーの直弟子による執筆
・ミシェル・ベロフなど、著名ピアニストを育てた実績
・小澤征爾氏による推薦文付き
‣ 構成
「推薦文」「序文」の後には:
・「ある人生」
・「教育」
という2項目で、まずは「筆者の音楽観」について語られます。
次に、「自由さ、あるいは足かせのない音」という項目で、「姿勢」「椅子への座り方」「発音動作」などの基礎に入っていきます。
その後、もっと演奏の内部の内容へ入っていきます。「テクニックの獲得」「練習方法」など、学習者にとって興味をそそられる内容も用意されています。
‣ 対象読者:このような方におすすめ
· 最適な対象者
・ソナチネ程度(例:クレメンティのソナチネ Op.36)が弾ける方
・楽譜の基本的な読み方を理解している方
・独学で体系的な学習を目指す方
· 向いていない方
・ピアノを始めたばかりの初心者
・楽譜の読み方から学びたい方
・特定のテクニックを徹底的に掘り下げたい方
‣ 特筆すべき優れた点
内容が専門的であるにも関わらず非常に読みやすく、独学者に適していること。読みやすい理由は大きく次の4点です
・ボリュームが多過ぎないこと
・譜例がきちんと明示されていること
・一つの項目に重点を置き過ぎず、各項目をワンポイントアドバイスのように扱っていること
・高度な内容を、学習者の目線で分かりやすく語ってくれていること
特に、「高度な内容を学習者の目線でわかりやすく語ってくれている」というのはポイント。
従来の教則本によくある「この筋肉をこう使って…」といった難解な説明ではなく、「親指が他の指の下をくぐっているタイミング」などというように、言葉の使い方が直感的に分かりやすい段階まで落とし込まれています。
一つの項目に重点を置き過ぎず、各テーマを概観的に扱っているため、特定の課題に対する掘り下げは多くありません。徹底的に一つの項目の課題を克服したい学習者には向いていません。
► まとめ
「若いピアニストへの手紙」は、独学でピアノを学ぶ方にとって、まさに「道しるべ」となる一冊です。コンパクトながら必要な情報が凝縮されており、実践的なアドバイスが満載です。
基礎から応用まで、ピアノ演奏に必要な要素を体系的に学べる本書は、独学者の「先生」として活躍してくれるはずです。
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