【ピアノ】テンポ指示を判断するときに注意すべきこと

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テンポ指示であるM.M.の書かれ方をよく見ると
その音楽の特徴が分かります。
詳しくは、本記事をご覧ください。

 

♩= 80 などと作曲家が具体的なテンポ指示を残しているケースがあります。

とうぜん、

目安としての数字なので

鵜呑みにしないことは踏まえておくべきなのですが、

もうひとつ見落としがちな注意点があります。

「テンポを細分化しても、完全イコールだと考えない」

ということ。

 

例えば、

♩= 60 と書かれている楽曲で

♪ =120 に置き換えてみる。

これは、数字上は間違いではありませんし

それで練習することが必ずしも間違いではありません。

しかし、

数字上はイコールでも

音楽上はイコールではないのです。

 

♩= 60 はあくまでも4分音符に対してのものなので

8分音符の場所で目盛りがはいることを意味していません。

4分音符の鳴る位置のことを言っていて

その中の微妙な音楽的なニュアンスは奏者に任されています。

この問題は

特にアゴーギクに自由度が大きい作品では

影響が出てきます。

 

指揮のテクニックとして

「緩徐楽章のような “ゆったりの曲想” では各拍を2回振る」

というものがあります。

「拍を割る」ということですね。

しかし、

これは演奏者がテンポを捉えやすいように

見た目を整えているだけのこと。

音楽的にも分割して表現を変えるわけではありません。

 

ピアノの個人練習で言い換えます。

練習するときに

♩= 60 を ♪ =120  に置き換えてみるのはアリですが、

仕上げていく段階では

♩= 60の感覚を意識に残しておいてください。

 

力のある作曲家であれば

拍子と音楽を踏まえてテンポ指示を残しますので、

原則として

楽譜に書かれているテンポ指示を

音楽の基準に考えていけばいいでしょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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