【ピアノ】ルバートでゆるめる表現とrit.する表現との違い

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テンポ・ルバートによるゆるみと
rit. によるテンポのゆるみの違いを
ジョーン・ラストが的確に説明してくれています。

 

感覚的には理解していると思いますが、

ルバートでゆるめるのと

rit. でテンポをゆるめるのとでは

どこが異なるのでしょうか。

 

ジョーン・ラストが

的確な言葉で解説しているので紹介します。

 

「学習者のためのピアノ演奏の解釈」
著 : ジョーン・ラスト 訳 : 黒川武 / 全音楽譜出版社

という書籍では

以下のように説明されています。

 

(以下、抜粋)
両方とも、基本的な拍節の流動を変えるものであるが、
” テンポ・ルバート” の方は、フレーズの内部で行なわれるもので、
必ずしも休止の点に向かってクライマックスを作っていくというものではないが、
“リタルダンド” はフレーズの終点や休止の点に向かっていく。
ルバートは本能的で個人的感じであるが、
リタルダンドの方は作曲家によって特別に指示されている。
(抜粋終わり)

 

rit. という見慣れた表現は

ただ単にテンポを遅くするためのものではないことが分かるはず。

だからこそ、

音楽の方向性が見えにくくなるような

開始点が早すぎる rit. は良くないと

以前から書いているんです。

 

ジョーン・ラストの解説を踏まえたうえで

ショパンの作品などをながめてみてください。

rit. が書かれているところの音楽的意味が

以前よりもずっと鮮明に

見えてくるはずです。

 

◉ 学習者のためのピアノ演奏の解釈
著 : ジョーン・ラスト 訳 : 黒川武 / 全音楽譜出版社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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