【ピアノ】作曲家の運指か校訂者の運指かを見分ける方法

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楽譜に書かれている運指が
作曲家と校訂者のどちらによるものなのかを見分けるためには
どうしたらいいのでしょうか。
詳しくは、本記事をご覧ください。

 

【ピアノ】作曲家自身による運指やペダリングは、音楽を示している

という記事などで書いたように、

作曲家による運指を学ぶと

どのようなニュアンスや音色が求められているのかを

推測する手がかりになりますし、

その作曲家のピアノテクニックを知ることもできます。

 

ベートーヴェン、ショパン、ブラームス、メトネルなどをはじめとし

多くの作曲家が運指をのこしてくれているので

良い教材となるでしょう。

 

では、

楽譜に書かれている運指が

作曲家と校訂者のどちらによるものなのかを見分けるためには

どうしたらいいのでしょうか。

 

方法は、大きく以下の2点です。

◉ 楽譜に書かれている報告を見る
◉ 運指に関する音楽史の事実を知っておく

 

楽譜に書かれている報告を見る

 

まず、代表的なものは

楽譜に書かれている報告を見ること。

学習しやすくした楽譜はともかく、

原典版などのしっかりとした楽譜であれば、

「作曲家による運指はイタリック(斜体)で区別している」

などと明記されています。

それを確認すれば

簡単に見分けることができます。

 

例えば、ヘンレ版でベートーヴェンを学習するときには

ベートーヴェンによる運指はイタリックになっており

校訂者による運指とは

ひと目で区別可能。

 

運指に関する音楽史の事実を知っておく

 

もうひとつ、

「運指に関する音楽史の事実を知っておく」

これも、区別には有効です。

 

例えば、

モーツァルトはどの作品でも運指を指定しませんでした。

その事実を知っておけば

彼の作品に書かれている運指は

すべて校訂者によるものだと理解できます。

 

また、ドビュッシーは

「12の練習曲」における初版の序文にて

「運指は自分で探すこと」

と書いています。

そしてもちろん、

作品には運指を指定しませんでした。

この事実を知っていれば

彼のこの作品に書かれている運指は

すべて校訂者によるものだと理解できますね。

 

他の作曲家についても

またまださまざまな

運指に関する音楽史の事実がありますが、

このような知識的なことを

たくさん知っておくと

運指の区別に役に立ちます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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