【ピアノ】なぜ、演奏で親指を使わない時代があったのか

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鍵盤楽器の演奏で親指を使わないやり方があったことを
どこかで耳にしたことがあるはず。
その理由を
ヨーゼフ・ガートの書籍の内容を元に紹介します。

 

C.P.E.バッハ「正しいクラヴィーア奏法」

をはじめ

あらゆる書籍に書かれているのですが、

鍵盤楽器の演奏で

原則、親指を使わないやり方がありました。

 

その理由には諸説あるのですが、

ピアノ演奏のテクニック」 ヨーゼフ・ガート (著)、大宮 真琴 (翻訳) 音楽之友社

という書籍の中で

一視点としての理由が

簡潔にまとめられているので

紹介しておきましょう。

 

(以下、抜粋) ※読みやすいように、文章は切っています。


クラヴィコードの繊細な音が拇指(親指)を充分に用いることを許さず、
音階の場合に拇指を下越させると美しい音色を得るのがひじょうに困難だったから

チェンバロやオルガンの上部鍵盤での拇指の使用は、
演奏者の腕に高いポジションを強制するため、不都合であったから

昔の楽器の鍵盤は幅が狭かったので、
下部鍵盤でも拇指を使用する余地がなかったから

(抜粋終わり)

 

大きくこの3つにまとめられています。

 

要するに、

親指というものが

手首に直結していて

運動能力、運用方法、存在位置などにおいて

他の指とは勝手が違うこと、

太さも他の指より圧倒的に太いこと、

などといった

親指がもつ個性の強さが問題となっています。

 

◉ ピアノ演奏のテクニック  ヨーゼフ・ガート (著)、大宮 真琴 (翻訳) 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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